本日は絵本のご紹介。
くすのき しげのり作 石井聖丘絵
「おこだでませんように」
「ぼくは、いつでもおこられる。家でも学校でも…。休み時間に、友だちがなかまはずれにするからなぐったら、先生にしかられた」
いつも誤解されて損ばかりしている少年が、七夕さまの短冊に書いた願いごとは…?
息子が幼稚園児の頃に、
本を選んでいる息子を待っている間、私が1人で読んだ本なのですが
七夕が来ると、
この本を思い出します。
自分なりに、ちゃんと理由はあるのだけれど
行動が乱暴なので、
とにかくあちらでもこちらでも怒られてしまう男の子。
日々の忙しさの中で、
子供の表立った行動にのみ焦点が当たってしまう大人たち。
そして、ある出来事をきっかけに
行動の奥にある「子どもの思い」に、大人はハッと気づかされます。
この本は、私たち保護者や
周囲の大人の為にこそある本
と言ってもいいかもしれない。
教育書や指南書ではなく
「絵本」という形をとっているからこそ
読んだ大人は、直接子供に気付かされたような気持ちになって
強く胸を打たれるのでしょう。
やんちゃで不器用な男の子が
愛しくて愛しくてたまらなくなります。
息子は、どちらかと言うと人当たり柔らかいタイプで
人懐っこく、乱暴とは無縁でしたけれど
それでも、子供との接し方を胸に手を当てて振り返りたくなりました。
子供と一緒に読む前に
先に1人で読んでおくことをオススメします。
涙で、読み上げられなくなるから。