本日は読書記(*≧∀≦*)
宮部みゆきの
「今夜は眠れない」です。
母さんと父さんは今年で結婚十五年目、僕は中学一年でサッカー部員。
そんなごく普通の平和な我が家に、突然暗雲がたちこめた。
”放浪の相場師”とよばれた人物が母さんに五億円もの財産を遺贈したのだ。
周囲の人たちは態度がかわり、見知らぬ人たちからは脅迫電話、おまけに父さんは家出をし・・・。
相場師はなぜ母さんに大金を遺したのか？
家族の絆を取り戻すため、僕は親友で将棋部のエースの島崎と真相究明にのりだした！
「犬神家の一族」が、あまりにもツラすぎて・・・
次は、なんというかもっと、
ハートフルというか
ラストは救いがあるというか
そういうお話が読みたい・・・となっていました。
で、ずいぶん前から気になっていたものの
未読だった「今夜は眠れない」を手に取りました。
宮部みゆきなら、大丈夫だろう・・・という妙な信頼感がありまして。
主人公は中一男子
この本の最後に、
この本は、１９９８年１１月、中公文庫から出版されました。
とあります。
[角川文庫としては初版が平成１４年（２００２年）５月となっています。]
ということは、 ２２年前に書かれた本・・・という事です。
２２年前といえば、スマホなんてものは勿論無く
携帯電話（ガラケー）で絵文字付きのメールが送れるようになったくらいの頃でしょうか。
画像とか、まだ添付出来なかった頃じゃないかな・・・。
そんな時代のお話、ということを念頭に置いて読み始めると
スムーズだと思います。
語り手は、
主人公である中一男子の雅男（まさお）くん。
ごく普通の家庭の一人息子である雅男くんは、ごく普通の中学生。
したがって、言い回しや表現も実にわかりやすく
頭に映像が流れるような感じで、どんどん読めました。
中盤から、一気に面白くなる！
読み始めは、
「うーーーん、こういう感じかぁぁ。
ちょっと苦手なジャンルかもしれない・・・」
と思いました。
無理して読まずに、やめて別の本にいこうかな・・・
もう少し話が進展してからにするか・・・
と、やや消極的な感じで読み進めていたのですが
ご心配なく！！
すぐに面白くなります！
中盤からは、もう、自ら本を閉じる事が出来ないくらいに引き込まれていきます。
そして、読後感も素晴らしかったです。
さすが宮部みゆき。
と改めて感服。
色んな事を考えさせられたし、
細かいところは置いておいて、
とりあえず天晴！と言いたくなりました。
ただ、人によって抱く感想は二分するかもなぁ・・・
というのも正直なところ。
私は、主人公の親友「島崎くん」が特に好印象でした。
すごく頭が良くて、
適度に変人で、
友達思いで、
周囲を冷静に見る事が出来る・・・
君はきっと、素敵な大人になってくれるだろうと思う。
「島崎くん」のことを知る為だけに
読んだとしても、全然損はしないよ！！
と、声を大にして言いたい(*≧∀≦*)
すみれ
