前回の記事:聴神経腫瘍4【発覚】念の為にと撮ったMRIで腫瘍がみつかる
しばらく待合室で待った後、ようやく呼ばれた診察室に入った時、私の顔が相当ヤバかったのでしょう。
先生は、MRIの画像を一緒に見ながら腫瘍の説明を始める時、まっさきに、
「これは良性の腫瘍です」と言ってくれました。
だから、そんなに怯えることはないと。
そして、丁寧に説明してくれました。
- 聴神経腫瘍で、良性の腫瘍である。
- 大きさは約16mm。
- 少しずつ大きくなるが、平均で年1mm程度。
- 今すぐにどうこうという事ではない。
- ただし、放置していてはいけない。脳幹を圧迫しはじめると様々な支障が出て、生きていられなくなる為。
- 治療の方法として、ガンマナイフなどの放射線治療、手術による摘出がある。
- 年齢が若いので、これから年に1mmでも腫瘍が大きくなる事を考えると手術をおすすめする。
という話でした。
しかし、今日説明、今日治療方針決定、というわけではなく、これから色んな人に話を聞いて今後どのようにするか、を決めましょう。
まずは、次の診察でご家族と一緒にいらしてください。
ご家族にも説明をしましょう。
という事で、その日の診察は終わりました。
待合室で震えていた指も、お会計の時には落ち着いていました。
死がすぐそこにいるような感覚はなくなり、だいぶ落ち着いて夫と話が出来たのは、先生の説明のおかげです。
しかしながら、依然として「脳に腫瘍がある」という一大事には変わりがありません。
手術にしろ、放射線治療にしろ、・・・闘病生活が始まるのか・・・という、漠然とした不安は、なかなか解消しませんでした。
病院からの帰り道に夫に連絡し、一緒に再度先生から説明を受ける日を調整してもらいました。
両家の両親に連絡もして、インターネットで色々調べて聴神経腫瘍についての基礎知識を入れ始めました。
しかしながら、すぐ「手術」という治療方法に目は向きませんでした。
脳みそを手術?
頭蓋骨を開けるの?
脳なんて、全身の様々な神経があちこちに張り巡らされてるんじゃないの?
そんなところを開けて、神経の近くを触って、それで元通りになんてなるの??
先生に質問できるように
先生の説明の意味がわからなくならないように
たくさん調べました。
聴神経腫瘍の後遺症としては
- 腫瘍がある側の聴力を失う
- 腫瘍がある側の顔面神経麻痺
- 味覚障害
- 嚥下障害
が主なものとしてあげられていました。
例えばそれら全部が手術後に後遺症として残ったら、もう今までの生活は出来ない。そんな不安が募るばかり。
手術は怖い。けれど放置していればやがて生きていられなくなる。
八方塞がりにしか思えない。
ぐるぐると思い巡るだけで、全然考えがまとまりませんでした。
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