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【ミスマープルと13の謎】創元推理文庫と【火曜クラブ】ハヤカワクリスティー文庫を読み比べしてみた!!

創元推理文庫 創刊60周年記念「名作ミステリ新訳プロジェクト第1弾」と銘打って

「ミス・マープルと13の謎」が刊行されていました。

2019-02-25ミスマープルと13の謎

クリスティ好きとしては興味津々。

収録作品をチェックしてみました。 

 

収録作品を調べたところ、ハヤカワクリスティー文庫から出ている

火曜クラブ

と収録作品が同じ事が判明。↓こちらですね。

 

そうか。

新訳プロジェクトですもんね。なるほど。

ハヤカワクリスティー文庫から刊行されているミスマープルの短編集「火曜クラブ」の新訳版が、創元推理文庫から刊行された「ミス・マープルと13の謎」というわけですね。

「火曜クラブ」は中村妙子氏の訳。

「ミスマープルと13の謎」は深町眞理子氏の訳。

 

私は本好きではありますが「誰それの訳だからこの本を読んでみたい」といった視点で本を選んだ事がありません。そして、同じ本の、違う訳で読み比べをしたこともないです。

アガサクリスティーを読み漁っていた当時は、「アガサクリスティー=ハヤカワクリスティー文庫」という固定観念があったので、他の出版社から刊行されているアガサクリスティーは手に取った事すらありませんでした。

 

良い機会😊 違う訳でも読んでみたい!と購入。

 

ハヤカワクリスティー文庫の「火曜クラブ」は持っています。既に何度も読んでいます。

新訳になってどう違うのか。訳によって作品に対するイメージも変わったりするのかな?ドキドキしつつ検証!!

 

収録作品のタイトル比較

 

作品タイトル比較
原題 火曜クラブ  ミス・マープルと13の謎
The Tuesday Night Club 火曜クラブ <火曜の夜>クラブ
The Idol House of Astarte アスタルテの祠 アシュタルテの祠
Ingots of Gold 金塊事件 消えた金塊
The Bloodstained Pavement 舗道の血痕 舗道の血痕
Motive v. Opportunity 動機 対 機会 動機 対 機会
The Thumb Mark of St.Peter 聖ペテロの指のあと 聖ペテロの指の跡
The Blue Geranium 青いゼラニウム 青いゼラニウム
The Companion 二人の老嬢 コンパニオンの女
The Four Suspects 四人の容疑者 四人の容疑者
A Christmas Tragedy クリスマスの悲劇 クリスマスの悲劇
The Herb of Death 毒草 死のハーブ
The Affair at the Bungalow バンガロー事件 バンガローの事件
Death by Drowning 溺死 水死した娘

初っ端「火曜クラブ」から、目を引きます。

原題「The Tuesday Night Club」を、

ハヤカワクリスティー文庫(訳:中村妙子)では「火曜クラブ」

創元推理文庫(訳:深町眞理子)では「<火曜の夜>クラブ」

と訳しています。

 

中村訳では「火曜のナイトクラブ」

深町訳では「火曜夜のクラブ」

という解釈の違いから、邦題も変わったのかなぁと思うのですが。

お世辞にも英語が得意とは言えないので、よくわからん。ド素人が敢えて好みをいうなら「火曜クラブ」の方がスマートな感じがします。

 

さて、13編の中で、タイトルから受ける印象が全く違うものがひとつあるのにお気付きですか?

原題「The Companion」の邦題が

「火曜クラブ」では「二人の老嬢」

「ミスマープルと13の謎」では「コンパニオンの女」

タイトルだけ見ると、同じ作品とは思えない。

 

原題は「The Companion」なので、「コンパニオンの女」の方が原題に近い訳になるのかしら?と思いつつ、内容を全然覚えていない💧

 

原題「The Companion」新訳版では解釈も変わっているのか?

という事で、

「火曜クラブ」内の「二人の老嬢

「ミス・マープルと13の謎」内の「コンパニオンの女」

を同時に読み比べてみました。

 

ネタバレにならない&結論だけをいうならば どっちを読んでもOK!!めっちゃ面白い。

「二人の老嬢」「コンパニオンの女」どちらも大きく解釈の差は無く、読後の印象も大きく変わりません。

どっちもめっちゃ楽しめた。

 

ただ、邦題(タイトル)だけは 「コンパニオンの女」に軍配!

原題「The Companion」という短編では、話の中心人物として「二人の女性」が登場します。この二人の女性を指して、邦題が「二人の老嬢」となったと思われます。

しかし!

なんとこの二人の女性は共に作中で「40前後」というふうに紹介されているのです。

アガサクリスティーが執筆していた当時は、40前後といえばもう初老だったのかも知れません。現代でも40歳を過ぎたら熟女だという話を聞いた事がありますが、それでも、今の時代に

 

40前後の女性を「老嬢」と呼ぶのは、各方面から異議が飛んでくる

 

と思われます。

なので、「コンパニオンの女」に軍配。

 

けれど、話の内容的には、表現の違いはもちろんあるものの、どちらの訳を読んでも、登場人物像の印象が変わる・・・というような大きな差は無かったです。

 

先に述べたような感じで、「もう時代に合わないな・・・」というような言い回しが修正されているという点については、新訳版の方がオススメといえます。

 

結局、新訳版になってどう変わったのか?

あくまで私の印象ですが

中村妙子訳は、行間を想像させる訳し方

文字が大き目。注釈は本文内に( )付けで挿入されている。

深町眞理子訳は、行間も丁寧に文章にしている訳し方 

文字が小さめ。注釈は短編ごとに1編の終わりにまとめ書きされている。

 

といった感じ。

文字の大きさ云々は訳者に関係なく、出版社側の差かも知れません。

これはもう好みの範疇ですね。

 

また、ハヤカワクリスティー文庫は、一般の文庫本よりも少し背が高いです。

縦に長いと言った方がわかりやすいかな。(横の長さは変わりません。)

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こんな感じ。約7mmクリスティー文庫の方が長いです。

 

今回は「記事を書くから!」にかこつけて、 じっくり読書時間を確保出来ました。幸せ😍

「火曜クラブ」に収録された13編、半分くらい忘れていたので

「ミスマープルと13の謎」で楽しみつつ、また「火曜クラブ」も読み返そう~と今からウキウキしています。

 

花粉の激しい時期は外出せずにおうちで読書。いかがでしょう?

 

 

 

 

☆この記事を書いた人☆
すみれのプロフィール すみれ(ID:sumire365books)
できれば365日読書したい本好き。
かわいい雑貨・手帳も大好き。
色々勉強中です♪