365日読書したい!

できれば365日読書したい本好きが綴る日々のあれこれ。本の紹介は基本ネタバレ無し。

横溝正史【悪魔が来りて笛を吹く】悪魔が、あそこにもここにもいる!

本日は読書記録(*≧∀≦*)

今回ご紹介する本は、横溝正史の「悪魔が来りて笛を吹く」です。


2020-07-03悪魔が来りて笛を吹く-横溝正史

「悪魔が来りて笛を吹く」横溝正史2019年10月24(木)読書開始 ~ 2019年11月1日(金)読了

毒殺事件の容疑者、椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。

悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!

私の持っている文庫本と、リンク先の文庫本の装丁(表紙)が

全然違いますね😅

 

イラストの方は、杉本一文 ( Wikipedia )さんの装丁です。

 

角川文庫から発刊される横溝正史のイラストは、

杉本一文さんが手掛けておられたのですが

一時期、私が持っているような漢字一文字の装丁に変わったようです。

その後、ファンからの熱い要望で再び杉本一文さんの装丁に戻ったとか。

 

私はこの漢字一文字の装丁、好きなんですけどね・・・。

 

さて、今回の「悪魔が来りて笛を吹く」 は、

横溝正史の「金田一耕助シリーズ」 としては8作目の作品。

 

金田一耕助シリーズは何作か読んでいるのですが

何しろ数が多いので、ぜ~んぜん順番通りに読んでいません😅

 

でも問題なく楽しめていますので、順番にこだわる必要はないかも。

 

ちなみに、金田一耕助が初登場するのは

長編「本陣殺人事件」です。

 

きっかけは、ドラマのワンシーン

今回の「悪魔が来りて笛を吹く」 は、

数年前にドラマで見たワンシーンが印象的で

そのワンシーンだけが記憶に残っており、

あれの原作を読みたい!!

と探して読んだ本なのです。

 

記憶に残っていたワンシーンは、

華族が出てきそうなインテリアのリビングで

一人の婦人が驚き恐怖に息を呑む

というシーンを回想して、

探偵役とその依頼者と思われる女性が

彼女は何を見てあんなに驚いたのだろう?

と思案する

・・・という場面でした。

 

そのシーンのみが強く印象に残っていて、登場人物の顔とかは一切覚えておらず、その探偵の風貌から金田一耕助だったはず・・・ということしかわかりませんでした。 

 

過去何度も映画やドラマになっている横溝作品なので

ネタバレも含めて色々探したところ

そのドラマは、

2007年に放送された2時間ドラマで、

金田一耕助役は稲垣吾郎が務めた

「悪魔が来りて笛を吹く」と判明。

 

探偵さんと一緒にいた女性が国仲涼子だったというのと、

成宮寛貴が出ていたというのは

キャスト一覧を見てなんとな~く、「あぁそうだったかも」と思いましたが、その他は一切記憶に残っていなかった。何故だ。

 

ネタバレレビューも役に立つのだと思った

完全に余談ですが、今回、「ネタバレレビュー」の存在価値に思い至りました。 

過去の作品を探したい時、

今回のようなワンシーンを頼りに探す時など

ネタバレしているレビューが一切無いと、作品を探すのはとても困難になるなぁと感じました。

 

今までは、

その本を読んだ者同士のコミュニティ内ならともかく、

不特定多数に向けて、ネタバレをしてレビューする必要性がいまいちわからず、

本や何かを紹介するときは、ネタバレしないことを前提に書こうと決めていたのです。

 

が。

なるほど、こういう時に必要か~と思い直しました。

 

でも、このブログはこれからも基本的には「本のレビューはネタバレ無し」というスタンスで行こうと思います。

 

それから、推理小説のネタバレする人は、「ネタバレしてますよ!」って明言してほしい。

先日読んでいた記事で、いきなりネタバレを書き出す人がいて

慌ててページを閉じました。

未読本のネタバレは、特に希望している場合を除いて、とても悲しいしショック。

切にお願い。

 

悪魔が、あそこにもここにもいる

さて、ようやくここから本題!

前振り長くてすみません😅

 

探して読む価値ありましたです。

ホラー小説というくくりのせいか、そんなことってあるの?と思う事も無くは無かったですが、さすがの横溝正史です。

 

悪魔の曲、どんな曲なのか聞いてみたい。

稲垣吾郎氏の金田一耕助シリーズ、再放送しないかな~~。

 

哀しい物語ではありましたが、

面白かったです。

 

登場人物は、どの人もいまいち好感の持てる人がいない・・・

と感じました。

そんな中から、「悪魔」の正体が判明します。

 

きっと、火村先生(有栖川有栖・火村シリーズ)なら、この悪魔を許さないだろうと思う。

たとえどんな事情があろうとも、理性の淵から落ち、”向こう側”へ行く人間を。

 

けれど、

本当の悪魔は別にいる・・・と思わずにいられなかった。

 

あいつこそ、

真の悪魔だろう・・・

 

私が感じた「本当の悪魔」に、興味ありませんか?

 

 

 

 

☆この記事を書いた人☆
すみれのプロフィール すみれ(ID:sumire365books)
できれば365日読書したい本好き。
かわいい雑貨・手帳も大好き。
色々勉強中です♪