本日は読書記録(*≧∀≦*)
今回ご紹介する本は、横溝正史の「悪魔が来りて笛を吹く」です。
毒殺事件の容疑者、椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。
悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!
私の持っている文庫本と、リンク先の文庫本の装丁(表紙)が
全然違いますね😅
イラストの方は、杉本一文 ( Wikipedia )さんの装丁です。
角川文庫から発刊される横溝正史のイラストは、
杉本一文さんが手掛けておられたのですが
一時期、私が持っているような漢字一文字の装丁に変わったようです。
その後、ファンからの熱い要望で再び杉本一文さんの装丁に戻ったとか。
私はこの漢字一文字の装丁、好きなんですけどね・・・。
さて、今回の「悪魔が来りて笛を吹く」 は、
横溝正史の「金田一耕助シリーズ」 としては8作目の作品。
金田一耕助シリーズは何作か読んでいるのですが
何しろ数が多いので、ぜ~んぜん順番通りに読んでいません😅
でも問題なく楽しめていますので、順番にこだわる必要はないかも。
ちなみに、金田一耕助が初登場するのは
長編「本陣殺人事件」です。
きっかけは、ドラマのワンシーン
今回の「悪魔が来りて笛を吹く」 は、
数年前にドラマで見たワンシーンが印象的で、
そのワンシーンだけが記憶に残っており、
あれの原作を読みたい!!
と探して読んだ本なのです。
記憶に残っていたワンシーンは、
華族が出てきそうなインテリアのリビングで
一人の婦人が驚き恐怖に息を呑む
というシーンを回想して、
探偵役とその依頼者と思われる女性が
彼女は何を見てあんなに驚いたのだろう?
と思案する
・・・という場面でした。
そのシーンのみが強く印象に残っていて、登場人物の顔とかは一切覚えておらず、その探偵の風貌から金田一耕助だったはず・・・ということしかわかりませんでした。
過去何度も映画やドラマになっている横溝作品なので
ネタバレも含めて色々探したところ
そのドラマは、
2007年に放送された2時間ドラマで、
金田一耕助役は稲垣吾郎が務めた
「悪魔が来りて笛を吹く」と判明。
探偵さんと一緒にいた女性が国仲涼子だったというのと、
成宮寛貴が出ていたというのは
キャスト一覧を見てなんとな~く、「あぁそうだったかも」と思いましたが、その他は一切記憶に残っていなかった。何故だ。
ネタバレレビューも役に立つのだと思った
完全に余談ですが、今回、「ネタバレレビュー」の存在価値に思い至りました。
過去の作品を探したい時、
今回のようなワンシーンを頼りに探す時など
ネタバレしているレビューが一切無いと、作品を探すのはとても困難になるなぁと感じました。
今までは、
その本を読んだ者同士のコミュニティ内ならともかく、
不特定多数に向けて、ネタバレをしてレビューする必要性がいまいちわからず、
本や何かを紹介するときは、ネタバレしないことを前提に書こうと決めていたのです。
が。
なるほど、こういう時に必要か~と思い直しました。
でも、このブログはこれからも基本的には「本のレビューはネタバレ無し」というスタンスで行こうと思います。
それから、推理小説のネタバレする人は、「ネタバレしてますよ!」って明言してほしい。
先日読んでいた記事で、いきなりネタバレを書き出す人がいて
慌ててページを閉じました。
未読本のネタバレは、特に希望している場合を除いて、とても悲しいしショック。
切にお願い。
悪魔が、あそこにもここにもいる
さて、ようやくここから本題!
前振り長くてすみません😅
探して読む価値ありましたです。
ホラー小説というくくりのせいか、そんなことってあるの?と思う事も無くは無かったですが、さすがの横溝正史です。
悪魔の曲、どんな曲なのか聞いてみたい。
稲垣吾郎氏の金田一耕助シリーズ、再放送しないかな~~。
哀しい物語ではありましたが、
面白かったです。
登場人物は、どの人もいまいち好感の持てる人がいない・・・
と感じました。
そんな中から、「悪魔」の正体が判明します。
きっと、火村先生(有栖川有栖・火村シリーズ)なら、この悪魔を許さないだろうと思う。
たとえどんな事情があろうとも、理性の淵から落ち、”向こう側”へ行く人間を。
けれど、
本当の悪魔は別にいる・・・と思わずにいられなかった。
あいつこそ、
真の悪魔だろう・・・
私が感じた「本当の悪魔」に、興味ありませんか?